東京新聞 TOKYO Webさんより
【神奈川】犬・猫殺処分ゼロへ 文化人ら動き出す 「エンジン01」愛護センター視察
ミルクを飲ませてもらう赤ちゃん猫を励ます倍賞千恵子さん(左から2人目)ら=川崎市高津区で
文化人らでつくるボランティア集団「エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議」の動物愛護委員会が十五日、二〇一三年度の犬の殺処分がゼロだった川崎市動物愛護センター(高津区蟹ケ谷)を視察した。同委員会は「犬・猫の殺処分ゼロ」を目指し本年度、市をモデル地区として動物愛護フェアなどに参加していく方針で、視察はその第一弾。
訪れたのは、委員長を務める音楽評論家の湯川れい子さんをはじめ、女優の倍賞千恵子さん、マーケティングコンサルタントの西川りゅうじんさん、歌手の神野美伽さんら約十人。
育児放棄されたとみられる状況で保護され、職員からミルクを飲ませてもらう赤ちゃん猫に、倍賞さんらは「飲みなさい」と優しくささやくなど、保護された犬や猫と触れ合った。
同センターでは犬や猫の収容数、殺処分数とも減少し、犬はゼロになったが、猫は一三年度も五十四匹が殺処分された。
「猫は独り暮らしのお年寄りが多頭飼いするケースも増えていくと思う」との見方を示した角洋之所長。さらに「高齢者の部署に、多頭飼いしているお年寄りの情報提供を願っているところだ」と語ると、西川さんは「私が子どものころは近所で高齢者が亡くなると、子どもたちもそこの犬と遊んでいたから『うちで引き取る』という話になった。地域コミュニティーの問題も大きい」と指摘した。 (山本哲正)