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Channel: 動物との共存を目指して
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 犬が癒す患者さんに癒される

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アピタルより





今日、「下半身動かぬセラピー犬、シャネル」という本が世に出ます。
私が院長を務める長尾クリニックの職員である国見祐治氏が撮影し、私が解説を書いている本です。
名前のとおり、犬の写真集。


舞台は名古屋のとある病院の緩和ケア病棟。
セラピー犬として働いてきて、自分自身も末期になったにも
かかわらず、最期まで人間を癒してくれたシャネルの物語です。
一度も笑わなかった患者さんが、シャネルと触れあうだけで笑顔になる。
シャネルは、魂の痛み(スピリチュアルペイン)を和らげていました。

人より犬に癒される患者さんの表情に、スタッフもまた癒されました。
長尾クリニックでは年に数回以上、患者さんとの交流イベントをやっています。
その度に、国見カメラマンに写真を撮っていただき、大きく引き伸ばして
プレゼントしてきました。


ォトセラピーというそうですが、言葉などどうでもいい。
写真は、その「瞬間」を永遠にしてくれる力を持っています。
国見氏の写真で癒されたのは、患者さんだけでなく我々も。
取りつきにくいタイトルの本ばかり書いてきました。
今月出たばかりの「
長尾和宏の死の授業」もそうかもしれません。
もしよろしければ、シャネルとセットで読んでいただければ幸いです。

昨日は、第6回日本リビングウイル検討会が開催されました。
日本の新しいリビングウイルを、各界の有識者が集まり議論してきました。
昨日はその最終回ということで、これまでの総まとめをしました。
なんとか今年中には、皆さまにご紹介できる形にしたいと思っています。
新リビングウイルでは、家族の取り扱いについて大変苦心してきました。
しかしシャネルの顔を見ていると、日々の疲れも吹っ飛んでいきます。

長尾クリニック・院長。東京医科大学・客員教授(高齢総合診療科)。1958年、香川県生まれ。1984年に東京医科大学卒業、大阪大学第二内科入局。阪神大震災をきっかけに、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業、院長をしています。最初は商店街にある10坪程度の小さな診療所でした。現在は、私を含め計7人の医師が365日24時間態勢で外来診療と在宅医療に励んでいます。趣味はゴルフと音楽。著書に「『平穏死』10の条件」(ブックマン社)、「抗がん剤10の『やめどき』」(ブックマン社)、「胃ろうという選択、しない選択」(セブン&アイ出版)、「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!」(ブックマン社)、「病院でも家でも満足して大往生する101のコツ」(朝日新聞出版)などがあります。ツイッターでもつぶやいています。

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