マイナビニュースより
女優・杉本彩さんが、廣済堂出版からこのほど著書「ペットと向き合う」を発売した。Amazonにて、1,512円(税込)で販売されている。これを受け、著者の杉本さんに今回インタビューを行った。
「ペットと向き合う」
著者の杉本さんは、2014年に一般財団法人 動物環境・福祉協会「Eva(エヴァ)」を設立。2015年2月には、同団体は公益財団法人として認定された。
同書には、犬猫の飼い主へ向けた、杉本さんからのメッセージが書かれている。その他、犬猫の介護やペットロスについても触れられている。たくさんの命と向き合い、見送った経験を持つ杉本さんは「ペットたちが教えてくれたのは、愛すること。生きること。受け入れること。本当の家族のように"命"と向き合うこと」と語った。
愛猫モモタロウ君についてインタビュー
筆者も今回、書籍「ペットと向き合う」を実際に読んでみた。一人の猫の飼い主として、非常に勉強になることが多々書かれており、特にペットロスに関する箇所では涙を禁じえない。
同書の後半では、杉本さんの愛猫モモタロウ君について書かれていた。この子は2010年の7月に20歳で亡くなった子で、筆者もリアルタイムで杉本さんのブログを読んでいた。同書でもモモタロウ君への愛が優しい文章で綴られている。
今回は、このモモタロウ君についてインタビューする許可をもらったので、著者である杉本さんご自身に、「猫と暮らす喜び」について語っていただいた。
――モモタロウちゃんのプロフィールを教えてください
男の子で、性格は非常に温厚。好奇心も旺盛で、人懐っこい子です。とってもオシャベリで、「おいで」「ご飯」などの人間の言葉もよく理解してくれていました。
好きなものは私の手作りのフードで、よく手羽先のチキンスープなどを好みました。
――名前の由来を教えてください
由来と言うほどではありませんが……。昔話のモモタロウからとりました(笑)。容姿がまさに日本の猫!!という感じでしたので……。
――モモタロウちゃんの一番可愛いところはどこでしょうか?
いっぱいありますが、最初に思い浮かぶのは「表情」ですね。ふてぶてしい顔をよくしていました。あとはクリクリの目!! 猫らしくて本当に可愛いです。
また、マイペースで優しい性格もとても可愛らしいなぁと思います。同居人とケンカなんかしたりすると、寄り添ってきてくれるんですよね(笑)。人の気持ちをよく理解してくれます。
――モモタロウちゃんにされた最高峰のイタズラは何ですか?
一番大変だったのは、彼のマーキングですね(笑)。書籍にも書きましたが、実家に預けていたオス猫が戻ってきた際、縄張り意識が出てしまったのかマーキングをされまくりました。消臭剤なんか効くレベルじゃなかったですね。壁にはペットシートを貼ったりして対策をしてました。あのマーキングのおかげで、私は「忍耐」というものを学びました(笑)。
――モモタロウちゃんの好きなもの、嫌いなものを教えてください
好きなことは抱っこですね。本当に人懐こい子なので。嫌いなものは、先ほどのマーキングの原因になったオス猫「トム」です(笑)。トムに代わって自分がボスになりたかったようです。相性があまりよくなかったですね。
――モモタロウちゃんにあげたご飯で、一番高かったものを教えてください
結構いつも高いものを食べていましたね(笑)。なんだろう……例えば、鳥の非常に美味しい白レバーなどですかね……。あとは、牛肉の赤身や、質の良い焼き魚やポテトのポタージュなどです。
――モモタロウちゃんのどんな仕草が好きですか?
べたーんと伸びきっている姿ですね(笑)。うつぶせで、安心しきった顔をしているのを見るのが本当に本当に、とっても好きです。
――「うちの子天才!?」と思ったことを教えてください
やっぱり一番は「空気を読むこと!!」ですね。本当に頭が良い子で……。あとは、たいていどんな子が新しく家にやってきたとしても、あたたかく迎えてくれたことです。
――一緒に暮らしていて、一番嬉しかったことは何ですか?
嬉しいことはたくさんたくさんありましたが、やっぱり一番嬉しかったのは、無事にモモタロウを看取ることができたことですね。私の夏休みの最終日に亡くなったんですが、もし亡くなる日が一日でもずれていたら、きっと私はモモタロウの最期には立ち会えなかったと思うんです。モモタロウには本当に感謝しています。
――一緒にくらしていて、一番驚いたことを教えてください
猫がモノをたくらむことができるんだ、ということに非常に驚きました(笑)。先ほどの、モモタロウと仲の悪いトムが気持ちよさそうに日向ぼっこをして眠っていたんですが、そこにモモタロウが静かに忍び寄って、ガブリとしっぽを噛んだのを目撃した瞬間は、猫の悪だくみを見てしまったようで非常に驚きました。
――猫と飼い主は似るといいますが、ご自身とモモタロウちゃんとで似ているところがあったら教えてください
これはもうとにかく「物事に動じないこと」。これに尽きますね(笑)。
――猫と仲良くなるコツがあったら教えてください
猫にひたすら尽くすこと、ですかね。猫が心地よく生きることができるように、ひたすら尽くすことです。
――猫になりたいと思ったことはありますか?
あります(笑)。猫という生き物は、本当に、世界一気持ちよさそうに日向ぼっこするじゃないですか。あの幸せな寝姿を見ると、猫になりたいなぁと思います。
――これから猫と一緒に暮らすことになるかもしれない人に向かって、一言お願いします
猫には独特の魅力が本当にたくさんあります。猫から学ぶことも非常に多いです。猫の魅力、猫から教わること、それをいかに感じられるか、猫から課されているのかもしれません。
――最後に、猫への愛を語ってください
この世に、猫と言う美しく素晴らしい生き物が存在していることに、心から深く、感謝します。
――ありがとうございました!
次回イベント
なお、杉本さんが設立した団体Evaが、4月17日から26日まで、六本木俳優座劇場にて「HAPPY あにまる FESTA - 大きな声、大きな力 - プロジェクト」を開催するとのこと。
同イベントでは、映画、朗読会、音楽劇、セミナー、音楽ライブ、トークなどを通じて、動物たちの命について考える。また、「震災で消えた小さな命展3」も開催。入場は無料となる。開催場所は、東京都港区六本木4-9-2。平日は夜の部のみ、日曜日は昼の部のみ、土曜日は昼と夜の部を開催する。入場無料。是非奮ってご参加いただきたい。詳細は公式ブログで確認を。