朝日新聞デジタルより
東京と神奈川の境を流れる多摩川。晴れた日は散歩やスポーツを楽しむ人でにぎわうが、「多摩川にはもう一つの顔がある」と川崎市中原区のフリーカメラマン小西修さん(59)は言う。小西さんはそこで生きる猫と人を通し、多摩川のいまを記録している。
飢えでやせ細った体。人や犬に襲われて負った大きな傷。やけどで片目がつぶれていたり、肌がただれていたり……。小西さんは、かわいらしい猫の姿だけを追わない。多摩川での生態を、そのまま写す。
小西さんは広告写真を手がけるフリーカメラマン。25年ほど前に多摩川の河川敷に多くの猫が捨てられているのを見つけた。以来、妻の美智子さん(59)と傷ついた猫を治療したり、避妊手術を受けさせたりする活動を続けている。