LIAさんより
長野県北安曇郡小谷村の方から「犬を預かって欲しい」という連絡が入りました。
飼い主様は、今回の地震で被災し、お住まいだった地域は危険区域となってしまった為、住んでいられなくなりました。そのため、飼い主様は奥様のご実家に避難されました。
しかし、奥様のご実家は住宅街にあり、吠える大型犬の飼育が難しいと言う事情がありました。また、旦那様のご実家は土砂崩れで寸断された道路を迂回して向かわなければならず、これから雪深くなる小谷村まで通うには限界があります。更に、ご実家のお父様は小谷村役場に勤務されており、災害対策本部に泊り込みで災害復旧にあたられている為、お父様に犬の世話を頼む訳にも行かないということで、フェイスブックやツイッターで回っていた当団体の情報を確認し、管轄保健所の大町保健所様にもご相談された上でLIAに相談があり、また大町保健所様のご担当者様からもLIAにご連絡を頂きました。
LIAメンバーは、小谷村に向かいました。
小川村や白馬村同様、道は寸断され、通行止めになっているところが多くあり、栂池スキー場方面の道から迂回しなければ行くことが出来ませんでした。
飼い主様のお宅に行く前に小谷村の避難所に行きました。
この避難所では、犬も避難者の方とともに避難所で生活していました。
避難所が変わるとペット動物の扱いも変わります。
飼い主様のお宅に着くと、お子様と奥様が迎えてくださいました。
少しすると、旦那様がいらっしゃり、また奥に入って行きました。
旦那様の行った先に視線を移すと、黒くてピョンピョンと跳ねるワンちゃんの姿が見えました。
旦那様に連れられて今回お預かりするワンちゃんが出てきました。
ワンちゃんの名前は、ネオ(オス、5歳)。元気な盛りです。
でも、少し太っているようです。
ネオ君は別れを惜しむように飼い主様に甘えていました。
LIAメンバーが旦那様に動物預かり契約書の内容をご説明していると、
お子様は、「ネオはどこに行くの?」と何度も何度も奥様に聞いていました。
お子様は、ネオがどこかに連れて行かれてしまうのだということを理解し、子ども特有の不安を感じているようでした。
最後にLIAメンバーは、しゃがみこんでお子様と目線をあわせ、「ネオはね、ちょっとおじさんたちが預かるんだよ。また春には戻ってくるからね」と伝えました。
一先ず、春が来るまでネオ君はLIAの動物保護施設でお預かりする予定です。